キノコ採りに行きました

富士山のキノコ採りに行きました。実はこの頃はキノコ採りというより樹海散策が主目的になりつつあります。須走ルート5合目から6合目くらいまで、標高差で400Mくらいあります。狙いはホンシメジですが、ここに行きつくまでがそれなり大変です。5合目の小屋から遠く、でもホンシメジは毎年同じところに出ますから、そこまで行かねばならないのです。地面に目を凝らしながら歩いてもまず見つかりません。見つけにくいキノコはたくさんありますが、ホンシメジは最も見つけにくく、「確かここのはず」とじっと見てもそして足元にあっても分かりにくいのです。ホンシメジは、虫に人気があるらしく大きく育つとまず虫だらけ、私は虫入りが嫌いなのでたとえ持ち帰ってもだめだったら廃棄します。総じて富士山のキノコはかつては虫入りが少なかったのに、今では1000M級の山とその事情は変わりません。秋の富士5合目と言えば、明け方は氷点下、虫は低温に弱く、本来なら死滅しているはずなのにいつまでも元気なのは地球温暖化かも知れません。

今年も富士山のキノコ類のセシウム汚染を静岡県は調べました。福島原発事故の直後、風に乗ってセシウム134と137が富士山の全域を汚染したのですが、8年もたっていまだに地上に生える幾つかの種類のキノコは基準値を超えています。今年の基準値越えはカワリハツとアンズタケでしたが、それは今年それらが検体の条件を満たすだけ採れたというだけで、昨年まで調べていたハナイグチやショウゲンジなどは少なすぎて調べられなかっただけ。実際行って見ると、これらはほとんど発生していませんでした。

私は富士山の地上性のキノコはほぼ全てが基準値越えかそれに近いのではないかと思っています。逆に樹上性の種類はほぼ不検出で安全だと思います。ホンシメジはもちろん地上に生えるのでそれなり汚染されているような気がします。だから大量に連日食べれば、体外に排出される前に次のが入って来るので内部被ばくするでしょう。だから大量に採れたら困ってしまうかも知れません。

私の店では富士の野生キノコの料理を決して提供しません。それは条例違反ですし、それを面白半分でも食してしまった方は、後で嫌な思いをしたり悔んだりするでしょう。ところでアンズタケですが、フランスではジロールと呼ばれ、大変人気があるのですが、セシウムを特異的に集積するということで、食茸としての信頼性が揺らいでいます。かつてはいたるところに幾らでもあったアンズタケ、富士では今、絶滅危惧種みたいになって時々しか見ません。理由は採られすぎの一語です。私はかつては大好きでしたが、今は大抵見るだけにしています。

採られすぎでは絶対ないのに今年全く見かけない種に、ドクヤマドリがあります。名の通り毒、しかも強い毒!をもつので、誰も採りません。昨年くらいまではいくらでも見かけました。突然絶えてしまったのは何故なのか不思議、分かりません。豪快な姿をしている大型のキノコで、セシウムに負けそうには見えませんでしたが・・・・。

2019年09月26日